6月2日

Nothing will ever be attempted if all possible objections must first be overcome. Samuel Johnson

Samuel Johnson は18世紀のイギリスで活躍した人で、英語辞典の編纂とシェイクスピア研究で知られています。私の知識はまさにこれくらいだったのですが、今回調べてみて非常に魅力的な人物であることがわかりました。

古書店の息子として生まれ、幼いころに罹患した結核のため、片目、片耳が不自由。オックスフォードに進学するも貧しさのために退学し、故郷へ戻って教員に。28歳でロンドンに出てきてからは物書きとして身を立て、46歳で初の英語辞典を完成させたことで文人としての評価を確立。その後はシェイクスピア全集も手がけています。文壇で重きをなして「典型的なイギリス人」と呼ばれて尊敬されたとのこと。私は物集高見みたいな人かと思っていたのですが、より芸域が広いようですね。

今日取り上げられている彼の言葉を直訳すると

全ての可能な反論がまず克服されるのでなければ、何事も試みられることは決して無い。

となります。もちろんこれは皮肉な反語です。伝えられるところの闊達でシニカルな人柄を考え合わせて意訳してみましょう。

事に先立ってあらゆる反論を論破しなければならないとしたら、なにごとも始めることなど出来はしないよ。

この記事を書いた人

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元永 徹司

ファミリービジネスの経営を専門とするコンサルタント。ボストン・コンサルティング・グループに在籍していたころから強い関心を抱いていた「事業承継」をライフワークと定め、株式会社イクティスを開業して17周年を迎えました。一般社団法人ファミリービジネス研究所の代表理事でもあります。

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