8月10日

A smooth sea never make a skilled sailor.

直訳すれば、

穏やかな海は、決して熟練した船乗りを育てない。

となります。

私の古巣である日本郵船のライバル、商船三井が運航する大型貨物船がモーリシャス沖で座礁したニュースが話題になっているタイミングで、なんと皮肉なことでしょう。

一般論的に意訳すれば、

順境では人は育たない。

ですね。カーディーラーの世界でも、ヒット車が出た年に入社したセールスマンはモノにならないと言われているそうです。苦労しないでも売れちゃうからですね。やはり成長するためにはストレッチが必要な厳しい状況下での、(金井先生が言うような)「一皮剥ける経験」が必要なのだと思います。

ところでモーリシャスでの海難事故、ちょっと常識的には考えられない話です。唯一の可能性は、沖合を航行中にエンジントラブルが発生し、なすすべもなく打ち上げられたということかと。観光地モーリシャスには、あれだけの大型船を曳航できるタグボートはいないでしょうからね。

不勉強なマスコミがアラスカでのエクソンヴァルディス号の座礁事故を引き合いに出していますが、あれは原油を満載したタンカーから積荷である原油が数万トン単位で流出した事故です。今回の船はタンカーではありません。燃料タンクの重油が約1800トン流出した事故で、一応はオイルフェンスも張っているとのことですので、事故の大きさが全然違います。商船三井が倒産するような話ではないでしょう。

この記事を書いた人

元永 徹司

元永 徹司

ファミリービジネスの経営を専門とするコンサルタント。ボストン・コンサルティング・グループに在籍していたころから強い関心を抱いていた「事業承継」をライフワークと定め、株式会社イクティスを開業して12周年を迎えました。一般社団法人ファミリービジネス研究所の代表理事でもあります。

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