1月4日

You are a boss.

今回はちょっと難しい。一応、結論に到達しましたが、自信はありません。英語が専門の方、ご意見をお聞かせください。

You are the boss. という表現は、アメリカで日常的に使われるものです。

どんな状況かというと、二人があることを巡って言い争っていて、一人が相手の言い分を渋々認めるようなときに使います。「わかったよ、あんたの言う通りにするよ」というニュアンスですね。あんたがボスだから、俺は言うことを聞くよ、という感じです。

ところが the が a に変わると、意味が違ってきてしまいます。

もちろん、You are a boss. という英語表現は存在しないので、このカレンダーの作成者がひねってきているわけですね。

the だと、「唯一の」というニュアンスがあります。直訳すれば、「あなたこそがボスだ」ということですね。これに対して、a は「いくつかある中の、ひとつ」という意味があります。とすれば、「あなたもボスのひとり」となります。

さて、ここからはカレンダーの絵がヒントになります。握り拳から人差し指と小指を立てるこのサインは、「コルナ」というのだそうです。(検索して知りました。)ヨーロッパだと悪魔的なニュアンスを伴うのですが、アメリカでは悪運を払い幸運を呼ぶ意味で使うのだとか。

となると、「あなたはボスの一人だ」→「あなたはボスの一人にすぎない」→「あなたのいう通りはしないよ。他にもボスはいるんだから」→「私は好き勝手にやっていく。あっち行け!」となりはしないでしょうか。

そこで意訳します。

私は好きにやっていく。余計なことは言わないで。

この記事を書いた人

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元永 徹司

ファミリービジネスの経営を専門とするコンサルタント。ボストン・コンサルティング・グループに在籍していたころから強い関心を抱いていた「事業承継」をライフワークと定め、株式会社イクティスを開業して17周年を迎えました。一般社団法人ファミリービジネス研究所の代表理事でもあります。

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