3月2日

That is happiness to be dissolved in something complete and great. Willa Cather

ウィキペディアによれば、Willa Cather は20世紀前半を代表するアメリカの女流作家の一人でそうです。私は全く存じ上げませんでした。1873年生まれ。9歳のときにヴァージニア州からネブラスカ州へ移住し、そこで育ちました。当時のネブラスカはまさにフロンティアですね。ネブラスカ大学を出た後、教師を経て編集者となり、ニューヨークで執筆活動を展開。1923年にはピュリッツァー賞を受賞しています。1943年没。

こんな方。

さて、dissolve はもともとは「~に溶かす」という意味。化学実験で溶液を作ったことがあると思いますが、あれが dissolve のイメージです。ここでは「溶け込んで一体となる」という感じでしょうか。

これは強調構文ですね。ちょっとだけ意訳します。

幸福とは、何一つ欠けることなく完璧で偉大なものに、溶けこむようにして一体化することだ。

偉大な音楽作品を没入するように演奏する時って、まさに至福ですよね。

さて、Willa Cather さんの作品のいくつかは翻訳されています。その中で興味を引くのは「大司教に死来たる」という作品で、「須賀敦子の本棚」シリーズの一冊として刊行されています。なんと、22歳の須賀敦子さんの卒業翻訳とのこと。面白そうなのでポチってみました。

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元永 徹司

ファミリービジネスの経営を専門とするコンサルタント。ボストン・コンサルティング・グループに在籍していたころから強い関心を抱いていた「事業承継」をライフワークと定め、株式会社イクティスを開業して17周年を迎えました。一般社団法人ファミリービジネス研究所の代表理事でもあります。

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