ワインとしての日本酒〜目を開かされた体験

日本酒が海外に進出するためには、「食中酒」としての地位を確立することが必要というのはBCGの大先輩である御立さんのご意見。それはそのとおりと思いつつ、なかなかワインとしても機能できる日本酒に出会うことなくすごしてきました。

先日、たまたま食事をすることになった創作和食のお店が日本酒に凝っていて、まさに「ワインとして」勧められたお酒が、なかなかのものでしたのでご紹介。

といっても、最近は泡を飲むことが多いものの、本来の守備位置はアイラモルトである私。 あくまでも守備範囲外の見解であることはご容赦くださいね。(友人に日本酒にうるさい人が多いので、予防線です、はい。)

 

 

一本目は、『富久長 白麹 シェルラバーズ』

 

女性杜氏の今田酒造さんの作品。エチケットには貝殻の絵と、Shell Lovers という文字がシンプルに描かれています。 聞くところによると、千葉県の有名酒販店『いまでや』さんとコラボした商品で、「牡蠣に合う日本酒を」というリクエストに応える形で開発されたとのこと。(ごめんなさい、エチケットの写真撮るのを忘れました。)

 

実際の造りにあたっては、通常は焼酎造りで用いられる白麹を使用することで、クエン酸を多く生成し、牡蠣に添えるレモンのようなシャープな酸味を感じる日本酒に仕上げています。

 

なるほど。私が飲んだのは「火入れ」のほう。いままで牡蠣にはムルソーという平凡な合わせ方で満足していた私ですが、目を開かれました。牡蠣に正面対決するというよりも、寄り添う感じですね。

「これ、シャンパングラスでもいけるでしょ」と思ったのですが、泡ものもあるみたいですね。こんどトライしてみたいと思います。

 

2本目は、『Le-K Voyage 醸し人九平次』

 

これはもうワインです。ふつうのワイングラスで出されたのですが、ブルゴーニュグラスでも大丈夫なのではないでしょうか。

 

残り味にかすかな苦味(苦味というほどでもないのですが)があります。「あれ、これ微発泡だっけ?」と思わせるような。

作り手である萬乗酒造さんのウェブページによれば、

 

Kは、醸し人のK。
Kは、九平次のK。
Kは、黒田庄のK。

日本酒を楽しむ旅に出て欲しい。
そんな思いを込めました。

 

ということで、御立さんの指摘に答えるように、世に問われたものなんですね。 素晴らしい。

萬乗酒造さんはフランスでワイン醸造を始められたばかりでなく、なんと酒米の栽培にも着手されたとか。今後が楽しみですね。

この記事を書いた人

元永 徹司

元永 徹司

ファミリービジネスの経営を専門とするコンサルタント。ボストン・コンサルティング・グループに在籍していたころから強い関心を抱いていた「事業承継」をライフワークと定め、株式会社イクティスを開業して12周年を迎えました。一般社団法人ファミリービジネス研究所の代表理事でもあります。

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